こんにちは
てぃーちゃーMです
「学校は社会の縮図なの?」
「いじめって学校だけじゃなく大人になってもあるの?」
生徒たちに「学校は社会の縮図だ」と言ってしまったけど大丈夫?
といった不安や疑問を解決します
そもそも、この「学校は社会の縮図」という言葉は
意味を理解していないまま使っている人が非常に多い言葉です
ジョン・デューイの著書「学校と社会」で言いたかった本筋は「いじめ」ではありません
この記事では、ジョン・デューイの「学校と社会」の概要と、実社会と学校の違いを紹介します
この記事を読むことであなたは
「格差社会をどう生きるか?」という知識を知ることができます
もくじ
そもそも「学校は社会の縮図」といった人は?
ジョン・デューイというアメリカの哲学者です
彼の考える学習の形は「問題解決学習」や「課題解決型学習」といわれます
学習は、先生から講義を聞くだけではなく、自ら問題を見つけて解決していく能力を身につけることが本質としています
同時に、自分で問題を見つけていくためには、周りの環境を整えることが大切だと言っています
著書「学校と社会」では
現状の学校は社会の役には立っていない、社会が変化したなら、学校も変化しないといけない
これからの学校は、家庭を理想的な社会とし
子供たちは家庭での経験を、学校で洗練させて知識へと結びつけていくことが大切だとしています
また、小学校から大学までのカリキュラムを、生活(社会)を中心として、内容と方法を統一しなければならないと言っています
ほぼ要約。引用:「学校と社会」
いじめや差別といった人権が主体ではなく
社会の縮図と言う意味は
家庭という社会や、学校という社会が、子供たちが、自発的に問題解決に取り組んでいけるようにする環境を整えるのが教育なのだ
ということです
実社会と学校の違い
ですが、デューイの著書はこうあるべきだという教育論を紹介しているのであって
現代の社会と学校を比較しているわけではありません
なので、実社会と学校の違いを「仕事」を例にして紹介していきます
ジョブとワークの違い
学校と仕事を比較する中で「仕事」という言葉の意味を知っておく必要があります
仕事と聞いて思い浮かぶ言葉には2種類ほどあると思います
「ジョブ」と「ワーク」ですね
両方とも日本語では同じ「仕事」ととらえることができますよね?
この言葉の違いを紹介するんですが参考にした本がこちらです
金持ち父さん貧乏父さんこの著者ロバートキヨサキ氏が言うには
- ジョブはお金がもらえる仕事(職業としての仕事)
- ワークはお金にならない仕事(自分のための仕事)
としています
「ジョブ」と「ワーク」普段意識しない言葉かもしれませんが、こういわれると違いがはっきりしますよね
学校はジョブ?ワーク?
学校で生徒はワークをしています
なぜか?
学校で授業を受けてもお金はもらえません
もう一つ、学校でもらう宿題は英語では「ホームワーク」ですね
学校はワークをするところだけど、タダなので公立学校によってクオリティ(品質)が様々です
学校でのワークにはお金はかかりませんね
ですが
実社会のワークにはお金がかかるものです
例えば、資格を取ろうと思ったら、教材を購入し学ばなければなりません
資格も、後々ジョブを得るためのワークになるのですが
学校も同じです
後のジョブを得るためのワークをするのが学校です
会社は辞められるが、小・中学は辞められない
会社は辞められるけど、小学校や中学校は辞められません
小学校や中学校が辞めれないのは、義務教育だからですね
保護者は教育を受けさせる義務があるので、何らかの教育機関で子供を学ばさなければなりません
なぜ義務教育があるのか?義務教育の目的は個人のためではなく国のためです
義務教育では、個人がお金を稼ぐことができるようになることを目的とするのではなく
税金をしっかりと納める人を育てるのが義務教育の目的です
基礎的な知識がない人間を社会に放つとルール無用の環境になりかねません
そこには、世の中と国とのwin-winの関係があります
社会(世の中)が求めているのは、安全や、最低限の生活や文化・教育の保障
国の求めているものは、税金です
会社自体は経営者がお金を稼ぐことを目的に運営し、税を納めます
義務教育は国が安定して存続するために行う行政サービス(納税者を作る)の一つです
だから、会社は辞めてもよくて、学校は辞めさせたらダメという事になります
職業はいっぱいあるのに、学校での勉強内容は同じ?
学校が社会の縮図というなら、社会では仕事もいろいろだから、学校も学ぶ内容が色々でも良いのでは?
ダメです
先ほども書きましたが
学校のそもそもの目的は、国の税金のためです
色々きれいな建前は並べられますが、国は税金が入ってこないと運営できないので
まずは、税金をしっかり払う、まともな人間を育てることが公務員である教師には求められます
(参考:▲【教師として働くという事】▲)
ですが、大人になると、特に会社は
税金ができるだけ安く済む方法を日々考えて、学んでいます
社会は仕事をして税金を払うから好きに仕事は選べる
学校は勉強をして後々税金を払う人間にならなければならない
国は、税金をきちんと払う人間を育てることを義務教育としているので
好きなことを義務教育で学ぶという事は基本的にはできないことです(空いた時間は何でも学べますけどね)
格差社会
やるかやらないかの2択です
ここまで読むと気づいた人もいるかもしれません
- 学校でワーク→社会でジョブ
というパターンと
- 学校でワーク→社会でワーク→社会でジョブ
というパターンがあり
それぞれのワークにどれだけ対価をつぎ込んだかでジョブが大きく変化するという事です
例えば、学校のワークにお金と時間をつぎ込めば医学部に行けるかもしれません
ですが、お金も時間もかけなければ高校にすら行けないかもしれません
もう一つ、社会でのワークにお金や時間をつぎ込んで資格を取れば、専門的な職業で給料の高いところで働けるかもしれません
ですが、社会でのワークを何もしなければ、勤めたジョブでずっと過ごすことになります
給料が高ければいいのかもしれませんが、給料が低いままだとどうでしょう?
ワークにお金や時間などの対価をつぎ込まないと
あなたの格差社会は広がっていきます
もちろん、この世の中は資本主義なので、スタートラインは違っても、ゴールは自分で選べます
共産主義(社会主義)はゴールはみんな同じですから、自分では選べません
だから、あなたがやるかやらないかで将来は変わってきます
まとめ
今回は、「学校は社会の縮図」について紹介しました
そもそもはデューイの教育論で、自発的な学びが大切だよということと、環境を整備する必要があるということを言っています
そして、実社会と学校との比較で言うと
- ジョブとワークの違いがあって、学校はワークをするところ
- 仕事は辞めれるが、学校は辞められない
- 学習内容を社会では選べるが、学校では選べない
としました
最終的な結論で言うと
社会と学校とは根本的に立場が違うという事
です
どんな環境でも、仕事でも変えようと思えば変えることは可能です
学校で変えれなくとも、社会で変えることは可能です
ということです
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